英会話学習・英語学習

オンライン英会話におけるネイティブ講師とフィリピン人講師と日本人講師の違いは?

オンライン英会話を始めるにあたって「講師はどんな人を選べばいいんだろう?」と疑問に思う人も多いと思います。

「ネイティブとフィリピン人と日本人がいるけど誰がいいの?」「初心者だし日本人講師(またはバイリンガル講師)がいいなぁ」漠然とそう思っている人も多いのではないでしょうか。

オンライン英会話の講師に多い「ネイティブ講師」「フィリピン人講師」「日本人講師(またはバイリンガル講師)」のそれぞれの特徴や違い、選ぶメリットやデメリット、そして講師ごとに向いている人の特徴などを経験者目線で紹介します。

ネイティブ講師の特徴

「ネイティブ」とは、「出生地の、自国の、地元の」という意味があり、その言語を話す国・地域に生まれ育った人のこと指します。

わかりやすく言えば、今この記事を読んでいるあなたは日本語のネイティブスピーカーであり、もしあなたが大阪生まれ・大阪育ちであるならば、あなたは関西弁のネイティブスピーカーです。

「似非(えせ)関西弁」なんて言葉があるように、ネイティブ(この場合は関西人)からすれば非ネイティブ(この場合は関西圏以外の人)の関西弁は紛い物…純粋な関西弁ではない、ニセモノ、と言われることも事実ありますよね。

英語圏で生まれ育ったネイティブは当然ながら本物の英語を話し、そこに似非英語や国による語弊はありません。

英語圏で生まれ育った本物の英語を話す講師こそがネイティブ講師です。

ネイティブ講師による英会話学習のメリットとデメリット

メリット1.語彙や表現が豊か

やはり「英語圏に生まれ育った人」なので、純粋な英語を生まれた時から見聞きし、話す人の英語は耳に心地よいものであり、正しい英語、また、ネイティブにしかわからないような言葉(語彙や表現)を身に付けられます。

デメリット1.共感力が低い

デメリットとしては共感力が低いことが挙げられます。

その講師が何かしらのバイリンガル(生まれながらの英語話者であり、かつアラビア語も少々、もしくはそれ以上話せるなど)である場合は非常に良いのですが、英語しか話せない人、日本人なら日本語しか話せない人の場合、誤解を恐れずに言うと語学学習者に対しての見解が狭く、教え方が上手くない、丁寧ではない、という可能性があります(もちろん全員がそうではありません)。


外国語を習得するのは大変なことです。まして、日本人にとって英語は(英語話者にとっても日本語は)非常に難しい言語です。

実は日本語と英語は世界一言語要素(文字・発音・文法・スピード)がかけ離れた言語であり、習得が非常に難解な言語であると専門家によって証明されています。

その外国語学習の大変さを理解できるのはやはり経験者です。

英語を全く話せない日本人が、縁もゆかりもない遠い国から日本に来てまだ日の浅い外国人実習生の拙い日本語をバカにして笑うような最低な場面を最近見かけることがありますが、これは「外国語を取得する大変さ」を全く理解していない、しようとすらしていない人だからできてしまう行為ですね。

あなたが拙い英語で一生懸命話しているのに「何その酷い発音、全然違う。本当にヘタクソだね。こんな簡単なこともできないなんて馬鹿じゃないの?」なんて言われたらどうでしょうか。とんでもなく傷つきますよね…。

オンライン英会話の講師たちはきちんと講師としてのトレーニングを受けているので、そんなことはないですが、あなたがまだ自分の英語力に自信がないのであれば、そんな「外国語学習の大変さ」をちゃんと理解してくれているバイリンガルの講師の方が適切とも言えます。

ネイティブ講師はこんな人におすすめ

とにかく、ネイティブに拘りたい人です。何がなんでもネイティブが良いという人、ネイティブに強い憧れがある人はネイティブ講師を選ぶと良いでしょう。

もしくは長期滞在、定住する予定の場所が決まっていて、その地域出身のネイティブの発音やクセに慣れたい人におすすめです。

例えば、カナダもイギリスもイングリッシュネイティブスピーカーです。しかし、あなたが滞在する予定の地域・場所がアメリカのテキサスなのに、イギリス人から英語を習ったらどうなるでしょうか。

テキサスは独特の言い回し、話し方、アクセントがあることで有名な地域です。

アメリカは広大な敷地面積を誇る大国です。東と西、北と南に行くだけでビックリするくらいアクセントや言い回しが異なります。ネイティブ同志が、話し方ひとつで出身地が分かってしまうのもそのためです。

あなたがイギリスに留学する予定であればイギリス人講師に、テキサスに長期滞在する予定ならばテキサス在住のアメリカ人講師を選ぶのが得策です。

このようにネイティブ講師は現地に滞在予定がある人など現地人の言葉を知りたい人や日常会話からさらにステップアップして普段ネイティブが何気なく使う言葉などを学びたい人、基礎を押さえた上でさらにスキルアップしたい人におすすめです。

盲目的に英語の質が高くネイティブが一番と考えてしまいがちですが、必ずしもネイティブが良いわけではありません。目的に合った講師を選ぶことが大切です。

フィリピン人講師の特徴

フィリピン人講師は明るくフレンドリーな人が多いのが特徴です。フィリピン人を含め、外国人には明るい人が多いのですが、彼らにはそれとはまた違った明るさがあります。

フィリピン
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人間味があり、日本人に近い雰囲気も時折見受けられ、親近感を感じるのもひとつの特徴と言えます。

フィリピン人講師による英語学習のメリットとデメリット

メリット1.英語学習経験者

フィリピン人講師は英語を学習して習得している人が多く、この学習経験は大きなメリットになります。

フィリピンの公用語はフィリピン語と英語で、英語も含まれていますが、フィリピンにはタガログ語やビサヤ語しか話せない人もいたり、多くの人が日常生活でフィリピンの言葉を使っています。

つまり、フィリピン人講師にとって英語は欧米ネイティブと違い、勉強して習得するものなんです。ある意味で第二言語として勉強し、習得しているため、どこが英会話学習者にとって難しいのか、間違えやすいのか、理解しにくいのかを自らの経験の中で理解しています。

この学習者としての経験を持っているのがフィリピン人講師の良いところです。

ネイティブのようなナチュラルな英語が良いと考えられがちですが、非英語圏の人同士(例えば英語が話せる韓国人とか)が英語で話すと、学んで覚えた言葉しか使えないので似たような言葉のチョイスになり、とても話しやすかったりするんですよね。

教科書で習った言葉しかわからないけど相手も同様に教科書でしか習っていないからその範囲で話すからお互いにわかりやすい、みたいなイメージです。

以前海外旅行中に隣の席のベトナム人の方に「(日本語勉強中なので)日本語で会話してくれませんか?」とお願いされたことがあります。

相手:好きな漫画はなんですか?
私:ドラゴンボールとワンピース。
相手:僕もワンピース好きです。
私:ベトナムでも流行っているの?
相手:…(何を言ってるか)わからない…
私:人気なの?

こうやって同じ意味の言葉をかみ砕いたり、別の意味で言い換えることができるんですよね。「流行り」はわからないけど「人気」ならわかる、「人気」が通じなかったら「友達は見てる?」って聞けば流行ってるって意味に変換できますよね。

第二言語が英語の人や英語を学んで覚えた人はいわゆる教科書通りの英語を喋るため、語彙も少なく、とても話しやすいものです。

アイちゃん
アイちゃん
ここがネイティブだと独特の言い回し(難解な言い回し)などがあって英語を勉強していてもわからないことが多いんですよね。

メリット2.共感力が高い

共感力が高いのもひとつのメリットだと言えます。

フィリピンは比較的日本に近く、日本人を知っている人が多く、日本人特有のシャイな部分や英語の不得手さに理解がある人が多いです。

日本の情勢などを話題にする時も、価値観が全く違う遠い異国の人とは違い、比較的話が通じやすいと言えます。

メリット3.レッスン料が安い

英会話学習における費用(料金)の安さも魅力です。

フィリピン人講師は人件費の安さからかネイティブや日本人講師と比べ、レッスン料が安価な場合がほとんどです。ネイティブの2分の1以下だったり、安い料金で数を受けられるなど英会話を安価で学び始めることができるのも大きなメリットと言えます。

デメリット1.フィリピン訛り

デメリットとしては「訛り」が挙げられます。フィリピンは公用語が英語ですが、独特のアクセントがある人が目立ちます。

フィリピン人講師は英語のスパルタレッスンを受けてきた人々で語学力は非常に高いのですが、独特の訛りはそのままの人が多いです。

英語に不慣れな人ほど、訛りが比較的少ない人を選ぶ必要があります。現役の学生講師など、若い講師ほどこの独特のアクセントも少ない傾向にあります。

フィリピン人講師はこんな人におすすめ

英会話レッスンを時間帯(時差)を気にせず受けたい人、授業料を安く抑えたい人、講師選びに時間を取られたくない人、フランクに話せる講師を好む人にフィリピン人講師はおすすめです。

ネイティブと話そうとすると時差的に早朝や真夜中しかレッスンを受けられなかったり、予約が取りづらかったりすることがあります。

ネイティブ講師の数は限られていますが、フィリピン人講師の数は非常に多いので、その中から気の合う講師も見つけやすく、これから英会話レッスンを始める人やとにかく英会話に触れる時間を増やしたい人におすすめです。

日本人講師(またはバイリンガル講師)の特徴

日本人講師はフィリピン人講師同様に第二言語として英語を習得している講師であれば、英会話学習者の視点を持っているという経験が英会話初心者には心強いです。

日本人講師による英語学習のメリットとデメリット

メリット1.日本語が通じる

やはり日本語が通じることです。分からないことがあっても「日本語が通じる」という安心感ですね。

ほとんどのオンライン英会話スクールは日本語が話せてもレッスン中は基本英語で進行します。

ある程度英語力のある人であれば分からないことがあっても「英語で説明」してもらえればわかります。しかし、まだ英語で英語を理解するだけの英語力を習得していない人にとって、それはハードルがかなり高いことです。

また、拙い英語を笑われるのではないか、バカにされないかと心配する人や自分の英語に自信がない人は「同じ日本人」という安心感は非常に大きなものに違いありません。

同じ日本人なので英語取得の難しさもよく理解していて、あなたの英語力や言いたい内容に共感し、察してくれる能力もずば抜けています。

デメリット1.日本語が通じてしまう

デメリットは日本語が通じることの裏返しになりますが、日本語が通じてしまうことです。

同じ日本人なので分からないことがあれば日本語で話せる(説明して貰える)、という一種の「逃げ道」があります。これはメリットですが大きなデメリットにもなり得ます。要はそれだけ自力で必死に耳を研ぎ澄まして理解する機会を失う、ということでもあります。

全くの初心者で外国人を前に話すことに恐怖しかない人がまず日本語講師でオンライン英会話を始めてみるのは良いと思いますが、「いつでも日本語で聞ける」という安心感は逆にあなたの英語力を飛躍的に伸ばす機会を奪ってしまう可能性もあります。

デメリット2.レッスン料が高い&予約が取りづらい

ネイティブ同様にレッスン料が高めに設定されていることが多かったり、日本語が通じるという点で日本人に人気なので予約が取りづらいといったところもデメリットと言えます。

こんな人におすすめ

全くの英語(英会話)初心者、いきなり外国人相手は怖い(不安・外国人恐怖症)…という人に日本人講師はおすすめです。

日本人講師は比較的高額だったり、予約を取りづらい面があるので、慣れるまで日本人講師で学び、慣れてきたらフィリピン人講師に変えていくというのもいいですね。

オンライン英会話を習うなら誰に教わるのが一番?

あなたの英語力、性格、予定している滞在先や将来の目標などに合わせて、今のあなたに合った人を選びましょう。

習うより慣れよ、と勢いのあるタイプの人ならば、英語力に自信がなくてもいきなり外国人講師を選んでも問題ありません。

「白人の若くて可愛い女の子が良い」なんて基準で選んでも、結果あなたが英語に取り組む理由になるならばそれでも構いません。

講師がネイティブか否か、よりもあなたと相性が良い先生か否か、が肝心なので、まずは色々な人を試してみて、自分とテンポの合う、話し易い人を見つけてみて下さい。

例えば、日常英会話まではフィリピン人講師でも十分なので、さらにその上を目指す場合などにネイティブ講師などを考えてみると良いと思います。

初心者(ド素人)にはどの講師がおすすめ?

全くの初心者で、外国人講師に不安があるのであれば、まずは日本人講師(または日本語が通じるバイリンガル講師)のオンライン英会話レッスンから始めてみましょう。

一度試してみて「できるかも」と思えたり、慣れた頃に外国人講師に挑んでみる、というステップを踏むのもおすすめです。

英語力に自信はなくても、大胆不敵な方、失敗を恐れない勇気のある方、もしくは大らかな性格の人ならば最初から好みの外国人講師を選んで問題ありません。

英語を話すときって「お前が合わせろ」くらいの図々しさがあると臆せず話せるんですよね。どうしても日本人は相手に気を使ってしまうところがあるので。千原せいじさんまで行くと行きすぎな気もしますが(笑)あの図々しさは英語学習でも強みになります。