英語や英会話を使いこなす上で大切な考え方(勉強)の一つに「英語を英語のまま理解する」というものがあります。
英語初心者の方には少し分かりづらいことかと思いますが、「英語を英語のまま理解する」ということについて紹介します。
英語を英語のまま理解するとは?
「英語を英語のまま理解する」と言われても英語初心者や英会話初心者の方は「は?どういうこと?」とチンプンカンプンだと思います。
「英語を英語のまま理解する」とは、英文もしくは英会話を日本語に訳すことなく、内容をそのまま理解することを意味しています。
ちょっと難しいですね…。
具体例を出すならば、「train」という単語を見聞きしたときに、「train = 電車 ⇒ 電車のイメージを思い浮かべる」ではなく、「train ⇒ 電車のイメージを思い浮かべる」という風に英語をダイレクトにイメージ化して理解できる状態のことです。
後ほど紹介していますが簡単な英語として「apple」と言えばパッと「りんご」を思い浮かべますよね?これが英語を英語のまま理解しているということでもあります。
それでは、この英語を英語のまま理解する力を鍛える方法を紹介します。どうやって英語を英語のまま理解できるようになるのかを知っておきましょう。
英語を英語のまま理解する力の鍛え方
英語を英語のまま理解する力を鍛えるのは一朝一夕でできることではありません。そのため、日々できることを少しずつでもいいので、意識的にコツコツと続けることが大切です。
具体的な方法としては「apple」という単語を目にしたとき「apple ⇒ りんごのイメージをダイレクトに思い浮かべる」ということを意識的に行ってみて下さい。
「apple = りんご」という翻訳の手順を省くわけです。
すべての単語・文章でいきなり実践するのは難しいので、簡単な単語から意識的に始めてみてください。
- apple = りんごのイメージを思い浮かべる
- orange = みかんのイメージを思い浮かべる
- car = 車のイメージを思い浮かべる
といった具合ですね。慣れてきたら文章や会話でも実践してみてください。
その場合も、「文章」⇒「日本語」⇒「情景を思い浮かべる」ではなく、「文章」⇒「情景を思い浮かべる」という風に応用してください。
ここからは、英語を英語のまま理解する上で役立つ実践的な方法を紹介します。
英語を英語のまま理解する上で役立つ勉強方法
1.映画を吹き替えなしで見る
英語初心者には少し難易度が高いですが、映画を吹き替えなしで見ることは有効です。映画だけではなく、洋楽を聴くのもいいですね。
おそらく余程の上級者でなければ、すべてを理解することは不可能かと思いますが、ストーリー性があれば、分からない部分を自分の想像で補完しながら理解することができると思います。
特に何度も見て内容を知っている映画などは特にいいですね。テレビでも度々放送されているジブリ映画などもおすすめです。
この自分の想像力で内容を補完していくという作業の中で、英語に対する自分のイメージが構築できるので学習に役立ちます。
まだ言葉を理解できない赤ちゃんが、周囲の言葉を聞きながら自然に話せるようになるのと同じ原理ですね。
また、音楽を聴いたり映画を見るのは単純に楽しいので、無理なく続けやすいのがおすすめなポイントでもあります。
2.英英辞典の活用
英英辞典とは、英単語を英語で解説している辞書のことで、英語を母国語とする人にとっての国語辞典みたいなものです。
これを利用して単語を調べるには時間がかかるかもしれませんが、副産物として当初の目的以外の知識も同時に得ることができます。
英英辞典を引いてもさっぱり意味が分からないという方は、部分的に英和辞典も活用しながら調べてみましょう。
英英辞典を使うとそもそも解説が英語なので、英語を英語のまま理解するという意味では、解説文をそのまま覚え、同時にイメージ化していくのが良いかと思います。
英語のまま理解することのメリット
英語と日本語では言語が異なるので、必ずしも言葉の意味が一対一に対応しているわけではありません。
例えば、日本語で「柔道をする」は、英語では「do judo」と言います。「サッカーをする」は英語では「play soccer」と同じスポーツでも球技などでは「play」という動詞を使います。
楽器を演奏する場合にも「play the guitar」など「play」が用いられますね。
また、近年では日本語で言うところの「お餅」は英語で「mochi」と表現することが一般的になりつつあります。以前は「rice cake」と表現されることが多かったのですが、英語圏の文化にない「お餅」を無理やり英語に変換して表現するよりも「mochi」という英単語として取り入れた方が分かりやすいということだと思います。
このような例から分かることは、そもそも異なる言語を一対一で対応させて学習していてはニュアンスや会話の中の機微を理解するのが困難で、学習効率が悪いということです。
もう一つ、英語を英語のまま理解することの利点があります。
それは、頭の中で日本語に訳す時間が省けるために会話の理解が速くなったり、読解が速くなることです。
相手の言っていることや文章をイメージとしてそのまま理解することができれば、会話が円滑に進みますし、自分の言いたいことを考える時間にも余裕ができます。また、試験などでは本文の読解が速ければそれだけ多くの時間を問題を解くことに割けます。
英語の試験で、同じ内容の本文と問題文が全て日本語で書かれていたとしたら、とても簡単な試験ですよね。
英語を英語のまま理解することができればそういう境地に達することができます。また、部分的であっても英語のまま理解できれば時間短縮に役立つはずです。
英語を英語のまま理解することには英語を学び、使っていく上で多くのメリットがあるわけです。
まとめ
「英語を英語のまま理解する」とはどういうことなのか、その方法について、簡単なものから応用的な勉強方法まで紹介してきましたが、それぞれのレベルに合わせて勉強を始めてみてください。
少しずつでいいのでレベルアップしていけば徐々に英語を英語のまま理解することを実感できるようになるはずです。
英語初心者の方にはハードルが高く感じると思うので少しずつ進めていってください。勉強が進むにつれて英語を英語のまま理解することの意味を身をもって体験できるようになるはずです。