各国の外国人の特徴・国民性

スリランカ人の特徴【性格・見た目・恋愛観】

スリランカ

「インドの涙」や「インドの真珠」とも言われるスリランカは、インド洋に浮かぶセイロン島とその他の小さな島を国土とする島国です(スリランカの旧国名はセイロン)。

セイロン島は世界的な紅茶の名産地としても有名ですね。

それではスリランカに住むスリランカ人の特徴・国民性を紹介します。あくまでも一つの傾向ではありますが参考としてお楽しみください。

スリランカとはどんな国?スリランカといえば?

「スリランカ」と聞いてどんなイメージが思い浮かびますか?私は香り高い紅茶のイメージが強いですが、名前を聞いたことはあるけどイメージは浮かばないという方も多いかもしれませんね。

それではスリランカはどんな国なのか、スリランカ人を知る上で参考になるかもしれない、スリランカの特徴について、まずは見ていきましょう!

紅茶の国

先にも簡単に触れていますが、やはりスリランカと紅茶は切り離せません。

スリランカは世界的にも紅茶が有名です。また、イギリスの植民地だった時代の名残か、午前10時と午後3時にはしっかりとお茶の時間を取る人が多く、どこの職場でも必ず仕事を中断してティータイムを取る習慣があります。

現地では砂糖をたっぷりと入れた甘いミルクティーを好む人が多いです。

アイちゃん
アイちゃん
「午後の紅茶」と言いますが、紅茶を飲まれる国にはこうした習慣が根付いていたりするんですよね。

スリランカの気候・気温

赤道の近くに位置するため気候は熱帯性で、気温は1年中28℃前後~32℃前後ですが、紅茶の産地として有名なヌワラ・エリヤは高原地帯で、寒いときは5℃前後まで冷え込みます。

モンスーンの影響を多分に受けるため、降水量の少ない北部地域を除いて、雨期があります。

民族と宗教

スリランカには主に、シンハラ人、タミル人という2つの民族が暮らしています。他には、スリランカ・ムーア人という民族もいます。シンハラ人が約70%、タミル人は約20%です。

公用語は主にシンハラ人が話すシンハラ語と、タミル人が話すタミル語で、英語を理解する人も多くいます。

宗教は70%が仏教、10%がヒンドゥー教で、その他にイスラム教、ローマ・カトリック教も奉じられていますが、文化や見方に大きな影響を及ぼしているのは仏教と言えます。

満月の日は国民の休日となっており、仏教徒はみんなでお寺にお参りにいく風習があります。

3つの主要産物

スリランカの主要産物は、言わずと知れた紅茶、スパイス、そして宝石です。

セイロンティー、シナモンやターメリックなどのスパイス、そしてキャッツアイ、サファイア、ルビー、アレキサンドライト、ガーネット、さらには天然の真珠を含む宝石類は、どれも質が良いことで知られていて、世界的にその価値が認められています。

日本との意外なつながり

歴史を見てみると、スリランカは実は、第二次世界大戦後から日本とつながりがあります。

1951年、サンフランシスコで開かれた講和会議で、第二次世界大戦に敗れた日本は、アメリカ、当時のソ連(現ロシア)、イギリス、中国によって4分割されることさえ話し合われていました。

しかしここで、後に当時のセイロン(現スリランカ)の大統領になるジャヤワルダナ代表が、日本に対する損害賠償権を放棄する演説をしたところ、日本の独立を認める空気が生まれ、その後日本の主権が回復し、翌1952年にはセイロンと戦後初の国交を結びました。

この史実から日本は、近年首相がスリランカを訪れた際には改めて感謝を述べたり、スリランカ地震の時にはできるだけの支援を差し伸べたりしています。


スリランカは良質の資源に恵まれた、日本とも関係の深い国なんです。こうやってスリランカについて理解を深めると少し身近な存在に感じてきますよね。

それではスリランカ人の特徴ともいうべき国民性について見ていきましょう。

スリランカ人の性格・国民性

インド洋に浮かぶ島国と聞くと陽気な南国の性格をイメージする人も多いかもしれません。それではスリランカ人の性格的傾向について見ていきましょう。

迷信深い

特に女性に言えることですが、とても迷信深く、何事につけても占いに頼ります。ビジネス上の重要な話も占いを参考にして決めることがあるほどです。

ちなみに日本でもよく使われる黄道12星座とは異なり、太陽や月など9つの星に生年月日を当てはめる占星術がよく使われています。

スリランカは宝石の名所であることもあってか、占い師に言われた宝石を素直に買って身につける人も多く、仲良くなった人や観光客に善意から占い師を紹介して、宝石を買わせようとする人さえいるほどです。

序列を気にする

スリランカでは、職業に基づいて相手を判断するという見方があります。また、序列文化の中で育っているため、特に男性は、初対面の相手であっても自分より上か下かを判断しようとする一面があります。

この序列は、職業や出身国、年齢などを元にして判断されるため、自分を少しでも良く見せようとして、職業や経歴を偽って言うことも時にはあります。また、この序列の中で、男性は必ず女性よりも上です。

この見方の影響で、基本的には礼儀正しいスリランカ人ですが、自分より下と判断した相手には横柄な態度をとることもあります。

フレンドリー

南国とか島国のイメージにもれず、スリランカ人もフレンドリーです。

元々明るい雰囲気を持っている人が多く、話しかけると気さくに応じてくれたり、喜んで会話をします。観光客で道に迷っている人がいれば、教えようとして多くの人が集まり、いつの間にか人だかりになっているということさえあるようです。

フレンドリーなため会話も好きで、切り上げたくても長々と話されることもあるので、意思表示をきちんとすると良いでしょう。

家族を大切にする

スリランカ人は、家族や親族を大切にし、何かをするときにも彼らを気にするという一面があります。

前述したように、スリランカは序列文化で、それは家族内でも変わりません。父親は大黒柱であり一家の中で一番偉く、母親と子供たちは父親に従います。子供は両親を手伝い、親は子供が困っているときに助けを差し伸べます。

親族も大切にしており、親族間では年長者が偉いという序列があります。


明るい人柄が魅力的ですが、現代社会ではやや古いとされるような見方も持っているのが、スリランカ人の特徴と言えますね。

スリランカ人の恋愛と結婚観

宗教や文化の影響を強く受ける恋愛観・結婚観ですが、スリランカでもやはり同じことが言えます。では、どのような見方を持っているのでしょうか。

占いに基づいた見合い婚

スリランカ人の性格でも取り上げたように、彼らは占いをとても気にします。

結婚相手は基本的に親が決めて、お見合いをします。

その場合にも占星術に頼り、占った結果、相性が良さそうならお互いを引き合わせるというスタイルです。今では自由恋愛も増えてきてはいますが、まだまだお見合いが主流です。

結婚前提の交際

見合い婚が主流であることからも分かるように、交際は基本的に結婚が前提となります。

交際が始まると、その後家族になるという意味もあり、交際中からまめに連絡を取り合って、相手の行動を把握しておくというのも、比較的自然な見方のようです。

また持参金の文化があり、女性が嫁ぐ先へある程度のお金を持っていくことが求められます。

男性が上であるとの見方

スリランカ人の多くは、男性は女性より上であるとの見方をしています。それで、気の強い女性や、男性の前に出るような女性はほとんどおらず、常に男性を立てています。

男性も当然そのような見方をしているため、レディ・ファーストをする男性はほぼいないと言って間違いないでしょう。女性も自分を優先してもらえるとは元々思っていないので、男性に気遣われたり尊重されたりすると、驚くこともあるほどです。

洗濯・掃除はしない

結婚生活に入った後も、多くの女性は洗濯・掃除をしなかったり、任されることを嫌がったりします。これは、スリランカでは職業によって序列が決まっており、これらの仕事は最下層の人がするものだと思われているためです。

前述したように、男性の方が上であるという見方を持つ人が多いため、たとえ家事という意味であっても、これらの仕事を男性に頼むことや、まして男性がするということはほぼないと言って良いでしょう。

少子化が進んでいる

スリランカ人は家族を大事にすることでも有名です(特に子供に甘いと言います)が、それとは裏腹に大家族が多い南アジアの国の中では珍しい少子化が進む国でもあります。

子供は二人以下という家が多いです。

一説には独立後に外貨を稼ぐために女性も含めて出稼ぎが増えたことが原因とも言われています。


昔からの根強い考え方が残っているのが、スリランカの結婚や恋愛に対する見方の特徴と言えます。

スリランカ人の見た目とスタイル

暖かいスリランカのイメージから、南国風にイメージされるスリランカ人ですが、実際はどんな見た目なのでしょうか。

肌は褐色

シンハラ人もタミル人も差はなく、スリランカ人は褐色の肌をしています。ただ、現地の人同士では、シンハラ人とタミル人はそれぞれ互いに見分けがつくということです。

タミル人は、もともとはインドのタミル地方から派生した民族と言われているので、インド人のような褐色の肌をイメージすると理解しやすいでしょう。シンハラ人は、ヨーロッパにルーツを持つ人も多く、褐色の肌ではあるものの、やや色白であると言われています。

アイちゃん
アイちゃん
日本も外国人からするとアジア系で一括りにされがちですが、日本人が日本人と韓国人や中国人を見分けられるように、同じ系統同士だと違いもわかりやすいんですよね。

彫りが深く、濃い顔立ち

スリランカ人は、とにかく彫りが深く、濃い顔立ちをしています。

スリランカ男性の太くて黒々とした眉や濃いひげは印象的ですし、スリランカ女性の美人の条件のひとつに、「黒くて長い髪」が入っていることからも、濃い顔立ちが多いことや良いと見られていることが伺えます。

また、目も大きくて二重の人ばかりです。日本人や中国人のような、切れ長で一重の目をしている人はほぼいないと言って間違いないでしょう。

ややふくよかな体型

これは、特に女性に言えることです。スリランカで美人と言われる人の体型は、だいたいややふくよかだということです。

「痩せている=裕福ではない」「ふくよか=裕福」というイメージもあり、いわゆるぽっちゃりと言われる体型が美しいとされ、また好まれています。

反対に男性は筋肉質でがっしりしており、肥えているという意味で太っている人はあまり多くありません。

服装

最近のスリランカでは、カジュアルな服装やいわゆる西洋風の服装も増えてきていますが、それでも民族衣装を着て生活している人たちも多くいます。

前述の通りルーツとして関係があるインドの影響で、サリーを着ている女性が多く見られます。特に仕事をしている女性は、正装としてサリーをよく着ると言います。

シャルワール・カミーズと呼ばれる、チュニック丈のシャツと同生地で仕立てたパンツ、ストールの3点セットで着る民族衣装もよく着られています。

男性では、サロンと呼ばれる筒型のスカートを履く人も多くいますが、ワイシャツにズボンといったスタイルが一般的です。


顔立ちや服装はインドをイメージすると理解しやすいことが分かります。服装は、様々な文化が混ざっていて魅力的です。

スリランカ人やスリランカハーフの有名人

あまり日本では見かけないイメージのスリランカ人ですが、中には日本で、また世界で活躍するスリランカ人もいます。

ニシャンタ

本名はジャヤシンハ・アーラッチラーゲー・トシタ・デーワップリヤ・ニシャンタ。日本国籍まで取得した彼は、社会学者、大学教授からタレント、俳優業まで幅広くこなす、とても頭の良いスリランカ人です。

ちなみにニシャンタというのはシンハラ語で「静夜」を意味します。

こざっぱりとした丸刈り頭に、親しげな微笑みを浮かべた二重の大きな目は、それだけでフレンドリーさを感じさせます。笑ったときにこぼれる、褐色の肌に映える白い歯も印象的です。

ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ

戦後の日本に大きな影響を及ぼした、ジャヤワルダナ初代大統領。彼の名前は、首都スリ・ジャヤワルダナ・プラコッテにも用いられるほど、スリランカでも尊敬されている人物です。

写真に残る彼は、広い額に細めのあご、細い眉に半目にさえ見えるほどの大きな二重が特徴的です。肌はやや褐色という感じで、鼻は高く大きく、顔の中でも存在感がありますが、それがまた政治家の雰囲気を引き立てている印象です。

M.I.A

世界的にも有名な女性アーティスト、M.I.Aは、本名をマータンギ・”マーヤー”・アルルピラガーサムといいます。イギリス・ロンドン生まれですが、民族的にはタミル人です。

褐色に肌に大きな瞳、すっとした鼻と形の良い唇は、タミル系ということもあり、インド人寄りの風貌といえるかもしれません。スリランカ美人の条件でもある、黒い艶やかな髪は、彼女の魅力をいっそう引き立てています。

ジェフェリー・バワ

スリランカが世界に誇る熱帯建築のパイオニア、ジェフェリー・バワ。彼の手がけた数々の建築は、人間を自然から守る目的の西洋建築の正反対、つまり、自然と建築物の内側の連続にこだわった自然との融合型で、彼の亡き今も非常に高く評価されています。

建築家であるゆえに、彼自身についてよりも、その建築物の方が多く資料として残っていますが、年老いてもなお情熱のあふれる眼差しと、やや面長な印象の輪郭が特徴的な顔立ちです。

自然と一体型の建築物を多くデザインしたことからも分かるように、気取らない自然体のスタイルといったイメージです。


政治家やアーティストを通して感じるのは、スリランカ人はとてもスマートということですね。

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