日本では、一般的に違う国同士の血が混ざった、いわゆる混血の方のことを「ハーフ」と呼んでいます。
しかし、「ダブル」や「ミックス」といった呼び方も見聞きすることがあるかと思います。
テレビや雑誌などでは「ハーフタレント」や「ハーフ系」といった言葉がよく使われるため、「ハーフ」という呼び方が私達にとっては一番なじみ深いかもしれません。
では、ダブルやミックスとは一体何が違うのか?
それぞれの言葉の意味に加えて、呼び方に対する考え方の違いや、どう呼ぶのが良いのかなど、気になるところですね。それぞれの呼称による見解や、外国ではどのようにそれらの言葉が扱われているのか、紹介していきます。
目次
ハーフ・ダブル・ミックスの違い
一般的には混血の方をハーフと呼ぶことが多いですが、ダブルやミックスといった言葉が存在し、一部ではそのような呼び方を使われている方もいます。
こちらではハーフ、ダブル、ミックスはそれぞれどういった意味を持つのか、何が違うのかを詳しく見ていきましょう。
日本ではハーフが一般的な呼び方
日本で「ハーフ」というと、違う国籍を持つ両親から生まれた子供のことを指します。
例えば、母親は日本人で、父親はアメリカ人といった場合、その間にできた子供は「ハーフ」と呼ばれます。
また、血縁関係のある者が外国人という意味では「クォーター」という言葉もあり、ハーフが2分の1外国人の血が混ざっているのに対して、クォーターは4分の1外国人の血が混ざっているということになります。
分かりやすく説明すると、ハーフは父親か母親が外国人、クォーターは祖父か祖母が外国人ということになります。
意外にもハーフやクォーターの方は多く、芸能人でも一般人でも混血であることは珍しくありません。
日本では両者とも、どこの国同士の混血であっても呼び方は変わらず、例えば、アメリカ人と中国人の子供であっても、カナダ人とイタリア人の子供あっても同じです。
ハーフタレントや、ハーフモデル、ハーフ系カラコン、ハーフ&ハーフなど、日本では「ハーフほにゃらら」といった言葉をよく目にしますし、逆にそれ以外の言葉で混血の方のことを呼んだことはあまりないという方も多いのではないでしょうか。
なので、日本で混血の方を呼ぶ場合は、基本的には「ハーフ」と呼ぶことが多いと言えます。
ダブルとミックスとパートができた意味
日本では混血の方のことをハーフと呼ぶのが一般的であるにもかかわらず、なぜダブルやミックスといった呼称が生まれたのでしょうか。
ハーフとはその名の通り、2分の1のことを指し、二つの血が混ざっていることからこのような呼称となりました。
意味を聞けば、2つの国籍の人間の血が混ざっているということで、「ふーん」と納得できるかもしれませんが、ハーフの本当の意味は「半分」です。
つまり、とらえ方によっては「半人前」といった意味にとらえられてしまうこともあり、国際結婚をしてできた子供に対しての差別だという声が強くなりました。
日本では混血の方をハーフと呼ぶことが一般的なため、ごく当たり前に使っていた言葉ですが、その言葉を生み出した日本人自身が「差別にあたるのではないか」と、別の言葉への言い換えを言い出したとされています。
やはりハーフの直接的な言葉の意味を考えると、「半人前」「半分」「十分ではない」といった意味にもとらえられるので、混血の方を指す言葉としてふさわしくない、失礼だと言われれば納得できます。
そういった背景から、二つの国を指す「ダブル」、二種類の血が混ざっているということを指す「ミックス」、そして、二つの部分を持っているという意味を指す「パート」という言葉が生まれたという説があります。
時系列としては、最初にハーフという呼称ができ、その後ダブル、最後にダブルの類語としてミックスやパートという呼称ができたようですが、現在でもやはり最初にできた「ハーフ」を使う方が多いです。
外国ではどう呼ばれているのか?ハーフは日本だけ?
日本ではハーフという呼び方が一般的なのに対して、外国では混血の方はどのように呼ばれているのでしょうか。または別の呼び方があるのでしょうか。
実は、外国では日本のように混血の方のことをハーフと呼ぶことは一切ありません。
つまり、ハーフという呼称は一般的に日本でしか通用しないということになります。
その理由は、元々ハーフという言葉が「半分」という意味を持つので、「私はハーフです」と答えると、「私は半分です」と言っているのと同じになってしまうからです。
これはハーフだけにとどまらず、ダブルやミックスに関しても同じことが言えます。
理由は全く同じで、ハーフ、ダブル、ミックスのどれも混血を直接表す言葉ではないことが大きく関係しています。
この3つの言葉全て、日本人が日本語に当てはめた英語、つまり和製英語であると言えるので、外国ではこれらの言葉を使っても会話が成立しない可能性があります。
なので、外国では自分が混血の場合、「私は○○人です」とか、「私の出身地は○○です」といった具合に自己紹介をします。
アメリカなど陸が続いている国や、たくさんの人種で形成されている国、混血の方が多い国であっても、混血なのか、そうではないのかというところに関しては初対面の際に話題になることもあるでしょう。
しかし、日本と違って混血であることが比較的珍しくないため、「父親は○○人で母親は○○人」と言えば、「そうなんだ」と一言で終わることが多いですし、混血であろうがなかろうがあまり気にしない人が多い傾向にあります。
日本人が「ハーフタレント」や「ハーフ系カラコン」など、何かとハーフという言葉を使い、混血という言葉に敏感なのは、日本自体が島国で、全体の婚姻組数から見ると日本人同士の結婚が圧倒的に多いからかもしれません。
ちなみに、ハーフとダブルの言葉の意味は「半分」「2倍」ですが、ミックスに関しては「混ぜる」という意味があるので、もしかしたら、「I’m mixed.」と言えば、言いたいことは伝わる可能性があります。
パートに関しても、「I’m part-American and part-Japanese.(私にはアメリカと日本の部分がある)」という言い方をすれば、相手に理解はしてもらえるでしょう。
ただし、結局のところ、このような言い方をするのは日本人に多く、外国人同士ではこのような言い方をすることは少ないです。
結論としては外国では出身地や国籍、両親の国籍などを説明するのが一般的で、わざわざ混血の方に対して特定の呼び方をするのは日本特有だということです。
それぞれの呼称に対する見解
これら3つの言葉の使い分けや使い方に関しては、度々ネットニュースに上がったり、論争になったりと、問題になってきました。
それらの話題になるたびに、実際に混血の方が「ハーフ」と呼ばれてどう感じるか、差別的な要素を含んでいないかなど、各々の意見や考えを発信したこともあります。
そういった事情も踏まえて、私達は混血の方のことを何と呼べば良いのでしょうか。
特別な呼称で呼ぶこと自体が間違いなのかもしれない
例えば、日本人同士の結婚の末できた子供であれば、当然純血であり、「日本人」ですね。
そういった場合、当然「ハーフ」という言葉は使いませんし、周りから人種、国籍のことで注目を浴びることもありません。
しかし、ハーフの方の場合、自分以上に周りが「ハーフでしょ?」など、あたかも特別視することも多く、その度に「ハーフ」や「ダブル」などと呼ばれ、話題にされるのが苦痛と感じている場合もあります。
そもそも、2つの国の血が混ざっているだけでなぜこんな特別な呼び方で呼ばれるのか、という点にも疑問を持っている方が多く、ハーフでもダブルでもミックスでも、そういった呼称自体が不快と感じている方もいます。
そういった方は自分の国籍や血のことよりも、「自分自身」のことをちゃんと見てほしいという願いがあったり、「自分は○○人である」という意識を強く持っていたりします。
ただ、全ての混血の方がそのように感じているわけではなく、人によっては自分が混血であることを誇らしく思っている方もいるでしょう。
その国のことが単に好きだったり、美男美女が多いと言われている国の血が混ざっていたりすれば、人に自慢したくなったり、自分自身が誇らしい気持ちになることもあるでしょう。
なので、人によってハーフなどの呼称についての考え方は様々であり、不快に感じる人もいれば、そうでもない人もいるということを覚えておくと良いでしょう。
混血の方をなんと呼べばいいのか
ハーフ、ダブル、ミックス、パートについての違いや見解について紹介してきましたが、結局のところ、私達は混血の方のことを何と呼べば良いのでしょうか。
これらの呼称が日本の作り出した和製英語であるという説が有力なため、やはり外国では、もしくは混血の日本人に対してもこれらの呼称は使わない方が良いでしょう。
相手のことを呼ぶ時もそうですが、自己紹介をする時もわざわざ「私はハーフです」と言う必要はないかと思います。
その代わり、自分のことを話す時はきちんと国名をつけて、父方の国と母方の国を言いつつ、混血であることを言うと誰からも理解されやすくなります。
また、混血の方とコミュニケーションを取る際に、わざわざハーフなどの特別な呼称をつけて話すことはないと思いますが、一番大事なのは「相手自身」を尊重することです。
あなた自身が混血である場合も同じで、どこの国とどこの国のハーフとか、呼び方とかはあまり気にせずに、アイデンティティを大切にすることが一番望ましいのではないでしょうか。
ただし、ビジネスシーンやパートナーの両親に挨拶をする時など、どうしても自分の身分を明かしたり、混血であることを表現しなければいけないシーンや、混血の方の代わりにその人の血筋を伝えなければならないシーンが生きていく上で出てくる可能性があります。
そういった場合は、和製英語である「ハーフ」などは使わず、その人、もしくは自分と両親の国籍をよく理解し、それを間違いなく伝えられるように、その地の言語でコミュニケーションを取る工夫が必要となるかもしれませんね。
とは言っても「ハーフ」という呼称は日本に深く根付いており、わかりやすさ、使いやすさという面でも、今後も使い続けられていく可能性は高いと見られますのである程度は仕方がない部分だと思います。
まとめ
ハーフやダブル、ミックスなど混血の方を呼ぶ呼称はたくさんありますが、どれも全て日本で作られた和製英語である説が高いとされています。
つまり「ハーフ」「ダブル」「ミックス」の違いは日本語的な意味の違いや、混血の方がどう受け取るかの違いということになります。
外国では私達が一般的に使っているこれらの呼称は通じることが少ないので、結局は2つの国名を言ったり、聞いたりするのがより正確に相手とコミュニケーションが取れる方法だと言えます。
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