ブルガリアはヨーロッパの東側、バルカン半島に位置する、ルーマニア、トルコ、ギリシャなどと国境を接する国土面積約11万k㎡（日本の約3分の1）の国です。
首都はブルガリアの西側にあるソフィアで、民族はブルガリア人が80%のほかに、トルコ系やロマが暮らしています。
公用語はブルガリア語で、キリル文字を使用しています。宗教はブルガリア人の大多数がブルガリア正教を信仰しています。
ブルガリアと言えば、反射的に「ヨーグルト」が思い浮かべる人も多いかもしれません。ブルガリアは古くから色々な民族が入り乱れた土地でもあり、ギリシャ風の白い神殿やトルコ風のカラフルなイスラム建築、中にはロシア風の玉ねぎ型屋根の寺院まであり、一瞬「ここはどこの国？」と思ってしまうような一面もあります。
そんなヨーグルトだけではない、ブルガリアに住むブルガリア人の特徴や国民性について紹介します。
| 首都 | ソフィア |
|---|---|
| 人口 | 710.2万人（2017年） |
| 面積 | 11万㎢ |
| 言語 | ブルガリア語 |
| 宗教 | 主にブルガリア正教 |
| 通貨 | レフ |
目次
ブルガリアとはどんな国？ブルガリアと言えば？
ブルガリアと言えば真っ先にヨーグルトが思いつく人も多いかもしれませんね。「明治ブルガリアヨーグルト～♪」なんてとても有名ですよね。
それではこのヨーグルトのイメージも強いヨーロッパ南東の国「ブルガリア」について紹介します。
ヨーグルトが大好き
ヨーグルト以外と言ってもやはり、ブルガリアには「ヨーグルト」は欠かせません。思い浮かべた人はその通りのイメージです。
実際にブルガリアではヨーグルトはとてもよく食べられていて、国民食ともいえる必需品となっています。
ブルガリア人は1人あたり年間約30kgものヨーグルトを食します。その消費量は世界でもトップクラスで、日本人の平均消費量が6～7kgと言われているので約5倍の量にあたります。
日本ではそのまま食べるか、お菓子などに使用することが多いヨーグルトですが、ブルガリアではスープやソースといった料理に使用されることも多いです。
水切りヨーグルトを使った「スネジャンカ」と呼ばれるサラダではまるでチーズのような濃厚なヨーグルトが味わえます。
ポガチャ
丸い形をしたパンで、「ポガーチャ」と呼ばれることもあります。おもてなしやお祝いのときに作る特別なパンで、結婚式や子供が初めて歩いたときにも用いられます。
家庭によってその見た目や味に違いがあるようです。
クリスマスイブに作られるポガチャは特別で、チーズやナッツを練りこんだり、生地に模様をつけたりと豪華なポガチャを作ります。また、コインやくじを入れたポガチャを切り分けて、誰がそれを当てるかで盛り上がるのも特徴です。
バラの国ブルガリア
5月下旬から6月にかけて、首都ソフィアの東側に広がる「バラの谷」と呼ばれる地域ではバラの収穫を祝う「バラ祭り」が行われます。
特にカザンラクの町で行われるバラ祭りが有名です。
ダマスクローズの中でも最高級とされる「ブルガリアンローズ」はブルガリアのみで生産され、とても厳しい品質基準をクリアしたものだけに名乗ることが許されています。その香りの瑞々しさ（みずみずしさ）から香水などの化粧品の香料としても使用されています。
問題も抱えるわんこ大国
ブルガリアの首都ソフィアにはとにかく犬が多いです。街中や公園を野犬が歩いていたり、道端で寝そべっている光景をよく目にします。一説では人口130万人弱のソフィアには1万匹もの犬がいると言われています。
とはいえ、問題も抱えており、野犬が人を襲ってしまう事件も少なくはありません。過去にはソフィアで野犬の群れに襲われ、かみ殺されてしまう痛ましい事件も起こっています。
こういった事件に伴い政府も野犬の捕獲や殺処分に本腰を入れていますが、動物愛護団体などから猛烈な抗議が起こっており、難しい問題に発展しています。
ブルガリア人の性格・国民性
穏やかで主張しない
ブルガリア人には、ケンカを好まない穏やかな性格の人が多いです。のんびりとした優しさを感じさせる雰囲気があります。そのため、強制されることが嫌いでややマイペースです。
とはいってもルーズな性格ではないので、マイペースが原因で他人に迷惑をかけることは少ないのも特徴です。
また、意見を積極的に主張したり、思ったことを口に出したりするタイプの性格ではないので、人によっては何を考えているのか分からないと感じてしまうかも知れません。
勤勉な性格
仕事熱心で真面目な性格の人が多いのもブルガリア人の特徴です。
熱意たっぷりにバリバリと仕事をこなすというよりは、コツコツと与えられた仕事を着実にこなします。
辛抱強い側面も持っているので、仕事に関しても愚痴をこぼすことは少ないです。自分の能力では難しいと思われる仕事でも、やれるだけやってみるという姿勢が見られます。きちんとした勤勉な性格は、どこか日本人に通じるところがありますね。
仕事で認められることが大切
ブルガリア人にとって、仕事はとても重要です。生活をするためにお金を稼ぐという意味合いももちろんありますが、自分の社会的なプライドを保つのには仕事に熱心であることが重要だからです。
職種に関係なく、仕事をしているということが大切で、その結果が認められることにとても充実感と満足感を感じるという人が多いです。
女性は仕事に誇りを持っている
ブルガリア人女性は「可愛い」という褒められ方をあまり好みません。
ブルガリア人女性の多くは工場や農場で働くのが当然だったかつての東欧諸国の例にもれず、男並みにバリバリ仕事をすることを誇りに持っています。
先にもお伝えしたバラが名物のブルガリアでは、バラの花摘みを行う女性も多く、そのほとんどが手作業ということもあり、結構重労働だと言います。そのため、仕事に誇りを持っている女性が多いのかもしれません。
これもお国柄ですね。
モノを大切にする
長く愛用していたものや気に入っていたものでも、壊れれば簡単に買い替えることが可能な現代ですが、ブルガリア人は修理をして使い続けることを優先します。
新しいものを持つことや、流行りのものを持つことをステータスとせず、ひとつのものを大切に使います。
所得が低く、EU加盟国でも貧国と言われるブルガリアですが、お金で物を買うことだけを豊かさとせず、身の回りのものを大切に扱う精神は見習いたいものですね。
ブルガリア人の恋愛観・結婚観
保守的な人が多い
やはり国民性でしょうか。控えめで穏やかな性格の人が多いブルガリア人は恋愛に対してやや保守的な面があります。
好意を持っていてもなかなか告白まで思いきれないことも多く、積極的なアプローチもやや苦手なようです。
人前で抱き合うなどのスキンシップもあまり好みません。
保守的であると同時に、その関係をとても慎重に大切にする傾向があるので恋愛においても真面目な性格が感じられます。
デートは毎日でもしたい
保守的でやや奥手なブルガリア人ですが、デートは毎日でもしたいと考えている人が多いようです。連絡はもちろん、ちょっとの空いた時間でも会って一緒の時間を過ごすカップルが多いです。
仕事の休憩中や用事の前の隙間の時間でも、恋人に時間を割くことに抵抗はなく、求める人も多いので、ごく自然なことと考えています。
恋愛は短期集中
ブルガリア人の恋愛において、とても特徴的なのがその交際期間です。
中には長年付き合っているカップルもいますが、1年で破局なり結婚を選ぶカップルが多いです。それと同時に同棲をするカップルが少ないことも特徴です。
子育ては夫婦でするのが当たり前
ブルガリア人家庭では夫婦二人で子供を育てます。当たり前のような気もしますが、現在の日本でもやっと父親が育児をしている姿を見かけるようになってきたところで、まだまだ母親の「手伝い」や「協力」といった感覚が抜けきらないのが現状です。
ブルガリア人の男性は育児をして当たり前、二人の子供は二人で育てるという感覚がとても強いです。
仕事熱心な国民性で共働きの家庭も多いので、仕事と育児の責任も負担も夫婦で半分ずつ分け合っている家庭が多いです。
ブルガリア人男性は家庭的で育児にも積極的なので、女性にとっては結婚の決め手になっても良いほどに魅力的なポイントに映るのではないでしょうか。
ブルガリア人の見た目やスタイル
ブルガリア人と言えば、日本で有名なのは力士の琴欧洲がいます。ブルガリア人というと何となく彼を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。
それでは、ブルガリア人の見た目とスタイルに関する傾向を見ていきましょう。
顔の彫りが深い
アメリカやヨーロッパの人々に共通して言えることでもありますが、ブルガリア人も顔の彫りが深い傾向があります。
鼻筋が通っていることもそうですが、ブルガリア人の彫りは眉のあたりの骨が発達していて、目のあたりに影ができてしまうほど深いのが特徴です。
特に男性はこの特徴が強く表れている場合が多く、幼少期から彫りの深さが目立ちます。
背が高く筋肉質
ブルガリアはバレーボールが有名ですが、バレーボール選手でなくても背が高い人が多いです。そして、この特徴は女性によく見られます。
日本人女性の平均身長は158cmほどと言われていますが、ブルガリア人女性には170cmを超える女性も多いです。
男女共に筋肉質な体つきで、締まりのあるスタイルに見えます。運動を好む人も多い国なので自然と体が鍛えられているのかもしれません。
メリハリのある健康的なスタイル
高身長で筋肉がしっかりとついているだけでも理想的な体つきに近いわけですが、ブルガリア人の女性はメリハリのある体つきの人が多いです。
筋肉質であるために引き締まった背筋やヒップ、それに加えてバストの大きい女性が多いです。
胸筋が発達しているために上向きでハリのあるバストになるということですが、体質としてそういったスタイルになりやすい傾向にあります。
グラマーな人ももちろんいますが、どこかアスリートのような健康的なスタイルの女性が多いです。
肌が綺麗
ブルガリア人の肌色は白人のように白い人もいますが、やや黄色に近い肌色をしています。紫外線等の刺激に弱いためソバカスが目立つ人も少なくありません。
ですが、ハリや透明感があって男性でもメイクをしているのかのような綺麗さがあります。
その理由には大きな要因として、ブルガリア人がよく食べているヨーグルトがあると考えられています。乳製品を食事に多く摂り入れることで腸内環境が整い、老廃物を溜め込まない体になり、自然と代謝も良くなり、綺麗な肌にも繋がるというわけです。
ブルガリア人の見た目やスタイルについてイメージはできましか？綺麗の元がヨーグルトにある（かもしれない）という点はさすがブルガリアと言えますよね。
ブルガリア人とブルガリアハーフの有名人
フリスト・ストイチコフ
1966年生まれ、ブルガリア・プロヴディフ出身の元サッカー選手で現在はサッカー指導者です。
1990年代にスペインの名門FCバルセロナで中心選手の一人として活躍しました。ブルガリア代表として出場した1994年のFIFAワールドカップ・アメリカ大会では6得点をあげて得点王になったと同時に、ブルガリアを4位に導いています。
彼の見た目を見てみると眉のあたりの骨がしっかりとしていて彫りの深さが目立ちます。目の部分が窪んでいて影になるほどの彫りの深さはブルガリア人らしい特徴です。
ニーナ・ドブレフ
1989年生まれ、ブルガリア・ソフィア出身の女優兼モデルです。
代表的な作品には「アウェイ・フロム・ハー君を想う」「ヴァンパイア・ダイアリーズ」などがあります。2010年には「ヴァンパイア・ダイアリーズ」でティーン・チョイス・アワードを受賞しました。
日本でもシャンプー（ユニリーバのLUX）のCMキャラクターに抜擢されていたので、ご存知の方、または見たことがあるという人も多いかもしれませんね。
彼女の写真や映像を見ていてもなかなか気づかないかもしれませんが、170cmと女性にしては高身長なのが特徴で、ブルガリア人らしい特徴が出ています。高身長で筋肉質な体つきに整った顔立ちとは羨ましいものです。
琴欧洲
1983年生まれ、ブルガリア・ヴェリコ・タルノヴォ出身の元力士です。現役時代は佐渡ヶ嶽部屋に所属し、大関まで昇進しました。
ブルガリア出身力士ではありますが、日本でもとても人気がありました。
日本でブルガリアの知名度を上げたことと文化を広めたことが評価され、ブルガリア最高位の勲章で、日本の国民栄誉賞にあたる「スタラ・プラニナ章」を授けられています。
彼の顔立ちを見てみると、彫りの深さに目がいきます。眉の骨がしっかりとしていて、太く男らしい眉毛はブルガリア人の特徴でありながら日本人にも受けのよい顔立ちですね。
ツヴェタン・ソコロフ
1989年生まれ、ブルガリア・ドゥプニツァ出身のバレーボール選手です。
206cmという高身長でポジションはオポジットです。最高到達点が370cmというスパイクはとても迫力のあるものです。2012年のロンドンオリンピックでは、ブルガリア代表として出場し、惜しくもメダルは逃したものの4位という高成績を収めています。
バレーボール選手であることも影響しているとは思いますが、彼はとても高身長です。2mを超える身長と引き締まった筋肉、彫りの深い顔立ちはとてもブルガリア人らしいですね。
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